管工事施工管理技士(かんこうじせこうかんりぎし)は、国土交通省が管轄する施工管理技士国家資格のうちの1つです。
冷暖房設備工事、空調設備工事、給排水・給湯設備工事、ダクト工事、浄化槽工事、ガス配管工事、衛生設備工事などの管工事において、施工計画を作成し、工程管理、品質管理、安全管理等の業務を行う、いわば配管設備工事全般を扱う専門家です。
1級管工事施工管理技士を取得すると、建築設備士試験(2年の実務経験が必要)の受験資格を得ることができます。また、この資格を保有していると、社会保険労務士の受験資格を得ることができます(1級・2級ともに)
建設業法により特定建設業の営業所に置かなければならない専任の技術者や、工事現場ごとに置かなければならない主任技術者および監理技術者になることができます。ちなみに監理技術者であり続けるためには更新が必要です。
大規模な工事現場に必置の「監理技術者」になれる建設業界でニーズ大の国家資格です。国土交通省の計画では、今後、建築業界への新規入職者を90万人増員するらしく、近年需要が高まっている資格です。
建設業法による一般建設業の営業所の専任技術者や、工事現場における主任技術者となることができます。
毎年1回(学科試験:9月上旬 実地試験:12月上旬)実施されます。(実施は一般財団法人全国建設研修センター)
学科試験と実地試験があります。
「機械工学等」「施工管理法」「法規」の3科目
四肢択一のマークシート方式で、全73問出題、そのうち60問を選択解答。
試験時間は4時間30分
※ 選択問題は指定数以上を解答すると減点の対象となります。
「施工管理法」1科目
記述式筆記試験で、全6問出題、そのうち4問を選択解答。
試験時間は2時間45分
実際に施工した現場に関して記述する出題もあります。
実地試験のみ不合格の場合は、翌年度に限り筆記試験が免除され、実地試験のみ受験が可能になります。
実務経験のない方は受験資格がありません。
筆記試験、実地試験のどちらも過去に出題された問題が繰り返し出題される傾向があるため、過去問の内容をしっかりと押さえておけば「中難度」クラスの試験と言えるでしょう。
※ 試験の実施状況などを踏まえ、変更される可能性があります。
合格定員はありません。
合格率は、学科が約40%、実地が約60%。
1級管工事施工管理技術検定ですので、容易に取得できる資格ではありませんが、国家資格のなかでは合格率が高めで、事前にしっかり対策すれば、比較的狙いやすい資格といえるでしょう。
実地試験は、様々な事例に沿った記述式の問題となっており、多様なパターンの出題形式に基づいた対策が重要となります。
学科試験と実地試験のどちらも過去に出題された問題が繰り返し出題される傾向があるため、過去問の内容をしっかりと理解することが合格への第一歩です。
オススメは通信講座の「ユーキャン」で、ユーキャンのテキストは膨大な出題範囲から要点を3冊にぎゅっと凝縮してくれています。押さえるべきポイントがよく分かるので、仕事をしながらでなかなか時間が取れないという方でも効率よく学習が進められると評判です。
過去の試験から典型的な問題をセレクトした過去問題集も、学習内容の理解度を把握し、試験本番での実践力が高めることに役立ちます。
マークシートではない記述式の問題対策として、実務経験の要点を簡潔にまとめる練習もできるようになっています。
ゼネコンなどの建設会社や、サブコンといわれる建設設備会社では、1級管工事施工管理技士の在籍者数が多いほど高評価につながり工事の受注に有利となります。
そのため、建設関連会社では有資格者を優先的に採用しており、資格保有者は転職の時に有利に働く可能性が高いです。
また、企業によっては資格手当を設けているため、収入アップにもつながります。