電験三種に合格するには|難易度、勉強方法、過去問など

電験三種とは

電験とは「電気主任技術者試験」の略称で、電気設備に関する知識と技能を証明する国家試験です。実際に現場で電気工事を行う電気工事士とは異なり、工場やビル、発電所や変電所などの電気設備の工事、保守、運用にかかわる保安監督業務がそのお仕事です。

電験三種は電気の一般的な知識だけではなく、モーターや発電機、遮断器などの機械的な部分や、電気に関する法令の知識も必要となります。電気に関わる幅広い知識が求められますので、資格取得者は電気に関するどの分野に就職しても、活躍することができる資格と言えるでしょう。

電験には三種以外に二種、一種があり、三種はその入り口となる試験です。一種や二種を持っていると、求人は完全に売り手市場で、資格手当だけでもかなりの額になるそうです。二種、一種は試験を受けることも可能ですが、三種に合格してから規定年数の実務経験を積むことで二種を取ることも可能です。

電験三種は「理論」「機械」「電力」「法規」の4科目で行われ、そのすべてに合格することが必要です。電験三種は科目合格制度を採用しており、1回目の受験で3科目に合格し、1科目だけを落とした場合、翌年の試験でその1科目に合格すれば、電験三種の資格がもらえます。

合格した科目は3年間有効なので、3回の試験の間に4科目すべてに合格するという長いスパンで受験するという方法もあります。最初に得意分野を伸ばしてまずは合格科目を増やし、次の年、さらに次の年に苦手科目に注力して合格を狙うという方法を取ることも可能です。

電験三種の難易度

電験三種は合格率だけを見ると9%前後ですから、国家試験の中でもかなり難しい試験に入ると言えるでしょう。個人の能力やそれまでの経験によって、電験三種の難易度は変わって来ると思いますので、まずは過去問を解いてみることをオススメします。問題文の意味すら分からない、知らない用語ばかりという場合は、それなりの対策を立てる必要があります。

>>> 電験三種の通信講座

電験三種の勉強方法

理論に関しては、大学受験の物理学程度の知識が必要となります。交流の場合は直流では考慮する必要がなかった誘導抵抗や位相差など、電磁気の知識が必要で、回転運動やベクトル、角度を使った問題が出てきます。ベクトルに関してはドットと呼ばれる独自の記述方法もありますので、高校数学や物理だけでは通用しない部分もあります。

機械に関しては、モーター、発電機、変圧器の知識の他、水力発電や火力発電、太陽光発電など、身近でよく見かける電気設備に関する知識の他、照明や光源に関する知識、シーケンス回路や論理回路など、電気に関する実務で必要とされる専門知識が問われます。

電力に関しては、発電方法に加えて送配電の知識も問われるため、実務で日常的に送配電設備関連業務に携わっている方以外はかなり難しく感じるでしょう。ポイントを押さえた効率よい学習を行い、十分な時間をかけて対策を行うことが必要となります。

法規に関しては、弁護士や司法書士のような法律の専門家に要求されるレベルではなく、あくまで電気設備に関する分野からの出題となります。ですから過去問や練習問題を繰り返して解くことが一番の近道でしょう。電験の資格保持者であれば知っておいて欲しい所はもちろん、間違いやすい部分がよく問われます。

電験三種の過去問

電験三種の過去問は、一般財団法人・電気技術者試験センターのサイトからダウンロードすることができます。「第三種電気主任技術者試験の問題と解答」というページです。まずは過去問を印刷して、実際に解いてみることです。解答も公開されていますので、採点してみて、現在の実力を測ってみましょう。

もちろん最初から合格点は取れないと思いますが、国家試験ですから、出題には必ず傾向があり、傾向があるということは対策も立てられるということです。ただし独学でそこまでできる方はまれだと思いますので、専門のスクールや通信教育などを活用されることをおすすめします。

ユーキャンの電験三種講座は、電験三種の受験を知り尽くした執筆陣がテキストを執筆しています。また最もポイントとなる部分を過去問から拾い出し、過去問と解答解説という形でまとめられています。これに「添削指導」が付いてきますから、受験者のレベルに合わせたアドバイスが受けられます。

一番大きいのは「質問する権利」を得ることではないでしょうか。独学で一番困るのが、誰に質問したらいいのかが分からないという点です。質問者の理解度や今現在のレベルを考慮しつつ回答してくれる方がいれば独学でもつまづくことはないですが、そんな方を見つけるのがなかなか難しい。でもユーキャンの講座を受講中の方は、この「質問する権利」を手にすることができるのです。

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