大正琴とは何か。弾き方を知りたい!楽器は中古より新品が安いってホントかな

2022年8月30日

大正琴に興味を持ったけれど何から始めていいのかわからない!という方が多いと思います。

大正琴を上手に弾くためには大正琴で有名な宇都宮積善先生から学べるユーキャン大正琴講座がおすすめです。

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大正琴とは

「お琴」といえば、どんな形状のものをイメージするでしょうか?
弦が何本も張ってあって、左手で弦をグイグイ押さえたり緩めたりしながら、右手の指先につけた爪のような(ギター演奏で使用するピックのような)もので弦を弾いて演奏するといった感じでしょうか。

一般的な琴はそうなんですが、大正琴はちょっと違います。

大正琴の特徴は、琴にタイプライターのキーのようなものが付いていて、そのキー(鍵盤)を押しながら演奏することで音程を変えることができるという点です。
弦を押さえる位置によって音程の変わる弦楽器において、一種のピアノのようにここを押すとこう音が変わるということがわかるという点では初心者でも比較的演奏しやすい楽器なのではないかと思います。

ちなみに余談ですが、大正琴は「名古屋発祥」と言われています。

大正琴の弾き方

大正琴の音階ボタンは27個あり2オクターブの音域を演奏できるようになっています。

黒いボタンがピアノの黒鍵にあたり、白いボタンが白鍵にあたるという構造ですので、ピアノを弾いているような感覚で演奏できるのが大正琴の特徴です。

音階ボタンに記された数字が大正琴の特長で、専用の数字譜を用いることで、初心者の方でも簡単に演奏を楽しむことができるようになっています。

一般的な奏法

左手でキーを押さえ、右手のピック(義甲)で弦を弾くのが一般的です。
向こう弾き(手前から向こう側へピックを動かす弾き方)が基本の動きとなります。
向こう弾きの逆で、「返し弾き」という向こう弾きとは逆方向に弾く奏法もあります。

基本的に減衰音しか出せない楽器ですが、長音を演奏する場合は、「トレモロ奏法」と言って、ピックを素早く前後させて連続して発音させる奏法を用います。

また、ヴァイオリンなどで使用しているような「弓」を使用する「弓奏法」といわれる奏法もあります。

特殊な奏法

スライド奏(音高を滑らかに連続的に変化させる奏法)が可能な大正琴もありますが、これは一般的に普及している大正琴ではありません。

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ユーキャンの大正琴講座の特徴

通信講座の「ユーキャン」には、大正琴を始める方向けの「大正琴講座」という講座があります。

音符が苦手な方でも、無理なくお稽古に取り組めるよう、大正琴の数字ボタンに完全対応した“数字譜”を採用しています。大正琴の数字ボタンに完全対応した“数字譜”の採用により、初めて大正琴にふれる方・楽譜を読むのが苦手な方でも、ゆっくり、そして着実に演奏力を身につけることができるようになっています。

ユーキャンの大正琴講座の特徴を箇条書きにまとめてみました。

  • 大正琴の演奏家として世評高い宇都宮積善先生がテキスト執筆
  • やさしく上達できる32曲もの国内外の名曲をレパートリーにしながら、確実な演奏力が身につく内容になっている
  • 先生方の美しい模範演奏をお手本に聴きながらお稽古! オーケストラ演奏との合奏も
  • ユーキャンが独自に開発したメーカーの協力による特別製の大正琴付き
  • 調弦用のチューナーや、弦をはじくピックがセットになっている

練習曲は有名な16曲と応用曲16曲

練習曲レパートリー

  • 「さくら(初級)」
  • 「赤とんぼ」
  • 「蝶々」
  • 「浜辺の歌」
  • 「花嫁人形」
  • 「早春賦」
  • 「四季の歌」
  • 「さざんかの宿」
  • 「船頭小唄」
  • 「人生の並木路」
  • 「荒城の月」
  • 「影を慕いて」
  • 「旅愁」
  • 「知床旅情」
  • 「黒田節」
  • 「人生劇場」
  • 「静かな湖畔」
  • 「祗園小唄」
  • 「おまえに」
  • 「明治一代女」
  • 「星影のワルツ」
  • 「さくら貝の歌」
  • 「浜千鳥」
  • 「宵待草」
  • 「瀬戸の花嫁」
  • 「シバの女王」
  • 「みちづれ」
  • 「お江戸日本橋」
  • 「武田節」
  • 「六段」
  • 「さくら(中級)」
  • 「さくら(上級)」

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大正琴の中古市場

ツイッターなどで検索してみると、中古楽器もいろいろ出ているようですよ。

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大正琴の琴伝流とは

大正琴の業界には「琴伝流(きんでんりゅう)」と呼ばれる流派が存在します。この
琴伝流は、日本最大級の流派として知られており、全国に40万人以上の会員と1万人以上の講師陣を擁する大所帯なのです。正式には「琴伝流大正琴全国普及会」というそうですが、もともとは大正琴を広く普及させることを目的に、大正琴購入者へ演奏指導などのサービスを行ったことがきっかけとなって作られた組織です。
琴伝流の特徴は、その人数の多さを活かした「アンサンブル」が」できるという点。他の流派では難しいとされており、従来から存在する「ソプラノ」音域の大正琴に加えて、「アルト」「テナー」「ベース」の3音域の大正琴も開発し、大正琴アンサンブルという新境地を生み出したことでも知られています。事実上、大正琴の「最大流派」といって過言ではないでしょう。

大正琴の楽譜の見方

大正琴の楽譜は独特で、「数字譜」という譜面を用いています。義務教育の音楽の授業で習うような五線譜に書かれたものではなく、音の高さ(音階)が数字や点、♯(シャープ)などで表され、音の長さ(拍)を-(ハイフン)のような横棒で表します。休符は0(ゼロ)で示されるというわけです。
そもそも音域が2オクターブくらいしかない楽器なので、低音域は数字の下に「・」が書かれており、高音域は数字の上に「・」が付いています。半音上げる音に対しては、数字の横に「♯」がふってあるというわけです。
こういう独自の楽譜を取り入れているので、ピアノをはじめとする五線譜を読む知識がないという方でも簡単に始めることができるようになっています。
音楽をやるうえでの「リズム感」は必要かもしれませんが、五線譜を読む能力は必要ないというわけです。逆に五線譜に慣れている方は、初めは違和感を感じることでしょう。

弾き方をマスターしよう

大正琴には四本(五本)の弦が張ってあります。右手の親指と人差し指で弦を弾くためのピックを持ち、左手で番号のボタンを押さえつつ、四本の弦を一気に弾いて演奏します。※一番手前の五番線はベース弦なので通常は弾きません
このとき、ピックは弦に対して垂直になるようにし、まっすぐ送って弾くように留意します。ピックが傾いていたり、手前から奥へ送る際にまっすぐ弾かずに斜めに送るように弾いてしまうとうまくいきません。
弦を弾いた瞬間が最大音で、その後自然に音は減衰していきますが、休符などで音をパッと止めたいときは、右手の薬指または親指の付け根のところで弦を軽く押さえてやると音の残響を止めることができます。
逆に全音符などの長音を演奏する際には、ピックを細かく動かして弦を弾き続けることで音を持続させることができます。これを「トレモロ奏法」といいます。

演奏するにはまずチューニングから

大正琴に限らず、楽器を演奏する際に必須となる作業が「チューニング(調律)」です。簡単に言えば、自分の大正琴から出す「ド」の音が、ほかの大正琴と同じ音程になるように調整することです。「ド」に限らず「ドレミファソラシド」すべての音が正しく奏でられるように弦を張ったり緩めたりして調整する作業をチューニングといいます。
では、何が正しい音かを聞き分けられないとできないではないか!という疑問が起こりますが、「絶対音感」や「相対音感」を備えた人であれば、自分の力でチューニングが可能ですが、なかなかそういうわけにはいきませんよね。
そういう方のために「チューナー」という音を正しく聞き取ってくれる機械があります。
使い方は簡単で、チューナーの電源を入れて、チューナーの前で任意の音を鳴らします。すると、チューナーの針が振れて、今鳴った音の音階と、それが高めなのか低めなのかを表示してくれるので、高すぎず低すぎない音になるようにチューナーを見ながら弦を張ったり緩めたりするのです。
この作業を行なわないと、譜面通りに弾いているのに、ほかの楽器と音程がズレるということが生じます。ボタンの配置が決まっているので、1つの音がズレるとほかのすべての音がスレるということになるので、必ず行ないましょう。
特に楽器は温度変化や湿度変化に敏感です。寒い所から、暖房の効いた室内で演奏しようとすると、温度変化によって弦が緩んだりします。これは演奏中でも起こりうることですので、なんか周りと音が合っていないかな?と感じたら、チューナーを使ってチューニングを行なうようにしましょう。
間違った音程で練習を続けていると、耳も間違った音程に慣れてしまうので、地味ですが大事な作業です。