社会保険労務士の合格率の推移は?試験日や難易度や受験資格も

2020年2月17日

社会保険労務士の合格率の推移

社会保険労務士の合格率の推移を遡って調べてみると、緩やかに数値が下がってきているのが分かります。

過去50年間を見てみると、昭和40年代の合格率はだいたい10%台前半でした。

平成に入ると合格率は一桁になってきます。

平成の初期から中盤まではだいたい7%〜9%の間を推移し、後期から令和になった近年は合格率が6%台となっています。

社会保険労務士(社労士)の仕事

社会保険労務士とは、企業の社会保険や社会保障制度、労働管理などに精通し、事業主に代わって業務を専門的に行う人のことを言います。

社会保険労務士は通称、社労士と呼ばれることが多いです。

国家資格の一つで、社会保険労務士は独占業務です。

独占業務というのは、社会保険労務士の資格がある人だけができる仕事のことを言います。

社会保険労務士の仕事は、例えば、次のようなものが挙げられます。

  • 会社が行政機関に提出する雇用保険・健康保険・厚生年金保険などの書類作成や手続き代行
  •  社会保険や労務、福利厚生、年金などのコンサルティング業務
  •  労働者側の仕事として、年金請求手続きや労災保険の給付申請手続きなどの代行
  •  労働者名簿の作成や賃金台帳の作成

特に会社を設立する時に作られる就業規則は、労働に関する法律に適合していなければなりません。

それを作成するには労働関係諸法令に関する数々の法律知識が必要なので、労務の専門家である社会保険労務士に依頼されることがほとんどなのです。

社会保険労務士になるためには国家試験に合格し、社労士としての資格を取得することが義務づけられています。

社会保険労務士の求人

社会保険労務士は年金の専門家でもあります。

テレビやネットなどで話題の多いのが年金問題。

年金制度が改定されるたびに社会保険労務士のニーズもますます高まり、求人も多くなっていくと予想されています。

最近はIT化が進み、複雑な計算もITに任せて社労士の求人を出す企業が少なくなるのでは?と危惧する声も聞かれます。

でも法律改定による労働問題の複雑化や、社会の高齢化などで、ITでなく社労士でないと対応が難しいケースもまた増えています。

相手の要望を理解して、臨機応変に業務をこなすことのできる社労士に対する求人はこれからもますます増えていくと思われます。

社会保険労務士の試験

社会保険労務士の試験はいつ頃、どのような条件の下で行われるのでしょうか?

社労士の試験について調べたことをまとめてみました。

社会保険労務士の試験日はいつ?

例年4月中旬にその年度の試験日程が発表され、申し込み期間は4月中旬から5月31日までの半月ほどです。

試験日は例年8月の第4日曜日に行われ、合格発表は11月の上旬です。

仕事をしながら社労士の試験を受ける人が多く、国家資格の中では女性の合格者が多いのが特徴です。

ちなみに受験料は9000円です。これに振込手数料がかかります。

社会保険労務士試験の形式は?

社会保険労務士の試験は10科目で非常に広範囲にわたります。

その9割は法令からの出題で20種類以上の法律から出題されます。

形式は、択一式と選択式の2通りのマークシート方式で出題され、記述式の試験はありません。

択一式とは1問あたり5つの選択肢から正しいものや間違っているものを選択する方法です。

選択式とは文章の途中にある空欄に入る語句や数値を複数の選択肢から選んで当てはめる方法です。

社会保険労務士の試験対策としては過去問を徹底的に解くことが大切です。

過去問をやり込んでいけば毎年の出題傾向がだんだんと分かってきます。

社会保険労務士の過去問を手に入れて早めに勉強を始めましょう。

社会保険労務士の過去問は?

社会保険労務士試験の過去問はインターネットで調べればたくさん出てきます。

過去問だけでなく、中には解説もされているサイトもあって、独学している人にとってはありがたいですよね。

社労士の試験に合格するには過去問をできるだけ遡って勉強しておくことは必須です。

ただ過去問のデータから今年の社労士試験に出そうな問題を予測することはさらに大切。

でも個人でそこまで分析するのはなかなか難しいのではないでしょうか。

社会保険労務士試験の過去問を知るのは誰でもできますが、過去問を集約し、分析し、予測するという作業はやはり社労士合格に向けてスクールむに通ったり通信講座で学んだりする方がいいかもしれませんね。

社会保険労務士試験に受験資格はあるの?

社会保険労務士試験を受験するためには、大きく分けて3つの領域で受験資格が決められています。

①学歴 ②実務経験 ③厚生労働大臣の認めた国家試験合格

一言で言えば、

  • 短大卒業以上の学歴があること
  • 学歴による受験資格がなくても一定の実務経験があること
  • 行政書士資格をもっていること

というのが労務士の受験資格です。

ただ、それぞれ細かく社労士試験の受験資格について決められているので、早めに確認をする方が良いと思います。

受験資格を証明する必要もあるので、どのような形式で証明書を準備するのかも正しく理解し、早めに準備に取りかかる方かよいでしょう。

社会保険労務士を受験する人は多いので、試験の時期が迫ってからでは受験資格の証明を得るのも混雑する可能性が考えられます。

早め早めの対策をすることが余裕をもって受験に臨む第一歩といえますね

社会保険労務士の難易度は?

社会保険労務士の試験の難易度は、司法書士・税理士の次くらいと考えてよいでしょう。

試験の合格率はここ数年は一桁%が続いています。

社労士は難易度の高い資格と考えてよさそうですね。

ただ仕事をしながら受験する人がほとんどなので、仕事と勉強をいかに両立させるかがポイントです。

社会保険労務士の難易度を合格率の低さから測るのはあまり意味がないかもしれません。

それよりも、効率のよい勉強の仕方や勉強方法のコツをつかんだ人だけが合格できると捉える方がようでしょう。

合格者の約30%が女性で、法律系の国家資格の中では女性が高い割合を占めるのが特徴です。

合格基準点は総得点の60~70%で、択一式と選択式のどちらも一科目でも低すぎる得点だと合格とはなりません。

どのジャンルもバランスよく勉強しておくことが大切ということですね。

社会保険労務士の年収っていくら?

これは仕事の仕方により大きく異なってきます。

最も年収が多くなる可能性が高いのは独立開業する場合です。

しっかりとブランディングして有名になり、顧問先を拡大することができれば年収数千万円という人も中にはいます。

他には社会保険労務士の事務所や企業の人事部・総務部などに就職する道があります。

年齢にもよりますが、平均年収520万円くらいと言われています。

社会保険労務士の資格は独学で取得できる?

社労士の資格は仕事をしながら試験を受ける人の割合が多く占めています。

市販のテキストや過去問、スマホアプリなどを使って繰り返し勉強して合格した人もいます。

ただ最近は社会制度が複雑になって覚えなければならない知識が増えてきている傾向にあります。

そのためもし可能なら独学をサポートしてくれるような講座を受けながら勉強するとより効果的です。

例えばユーキャンではスマホやタブレットなどでいつでもどこでも勉強しやすいデジタルテキストもあります。

7ヶ月で社労士合格を目指せるコンテンツをそろえています。

スクールに通うのもよし、通信講座もよし、自分に合った勉強方法で社会保険労務士の資格を最短で目指しましょう!

社会保険労務士の口コミ

 

社会保険労務士の勉強をすると年金や健康保険の知識が深まり、自分自身の人生設計にも役立ちます。

他の資格と合わせればさらに仕事の幅が広がり、就職や転職にとても有利になることまちがいなしですね。