旅行業務取扱管理者2021(令和3年)|試験日程や傾向と過去問で対策

旅行業務取扱管理者試験の試験日をおさえよう

2020年(令和2年)度の試験は下記の日程・内容で行われました。年に一度の国家試験なので、2020年を逃した、うまくいかなかったという方は、2021年の試験に向けて傾向と対策を練っておきましょう。

令和3年度国内旅行業務取扱管理者試験

願書受付:令和3年7月9日
試験日:令和3年9月5日
試験地:札幌、仙台、草加(埼玉)、 東京(都内5会場)、名古屋、 吹田(大阪)、広島、 福岡、那覇
受験料:5,800円 (非課税)

詳しくは、「一般社団法人全国旅行業協会」のホームページで告知されますので、そちらをチェックしましょう。

令和3年度総合旅行業務取扱管理者試験

願書受付:令和2年8月6日

試験日:令和2年10月24日
試験地:札幌、仙台、 東京(都内2会場)、名古屋、 大阪(大阪市・吹田市)、広島、 福岡、那覇
受験料:6,500円 (非課税)

詳しくは、「一般社団法人日本旅行業協会」のホームページで告知されますので、そちらをチェックしましょう。

旅行業務取扱管理者試験とは

旅行業界唯一の国家資格で、旅行業界で働くためにはぜひとも取得しておきたい資格です。

「旅行業務取扱主任者」という呼称に聞き慣れている方もいるかもしれませんが、2005年4月に旅行業法が改正された際に、資格の名称が「旅行業務取扱管理者」に変更されたのです。

一言に「旅行業務取扱管理者」と言っても、その資格は3種類に分かれており、国内の旅行業務のみ取り扱える国内旅行業務取扱管理者と、国内と海外の両方の旅行業務を取り扱える総合旅行業務取扱管理者、国内の拠点区域内の旅行業務のみ取り扱える地域限定旅行業務取扱管理者という区分で分かれています。

国内旅行業務取扱管理者試験

全国旅行業協会が年1回、例年9月に実施しています。
年齢・学歴・実務経験などによる受験資格はありません。過去の試験で不正を行ったなど、規定によって禁止されていなければ誰でも受験することができます。

合格点は試験前には公表されませんが、例年すべての科目で100点満点中60点以上を取れば合格となっています。

試験時間は120分で、全問マークシート方式

試験科目

旅行業法及びこれに基づく命令
旅行業約款、運送約款及び宿泊約款:標準旅行業約款(約80点)、各種約款(約20点)
国内旅行実務:JR・国内主要航空会社・旅館などの運賃料金計算と標準旅行業約款・各種約款(約50点)、国内観光地理(約50点)
※前年度の「国内旅行実務」で合格点に達すれば、この科目の受験が免除になります。

「一般社団法人全国旅行業協会」のホームページには、過去5年分の過去問題とその解答が閲覧できるようになっていますので、独学で学習する方は自己学習用に活用すると良いでしょう。

総合旅行業務取扱管理者試験

日本旅行業協会が年1回、例年10月に実施しています。
国内旅行業務取扱管理者試験と同様に、規定によって禁止されていなければ誰でも受験することができます。

合格点は試験前に公表されていませんが、例年すべての科目で満点の60%(海外旅行実務のみ120点、それ以外の科目は60点)以上の得点を取れば合格となっています。

試験時間は前半2科目合わせて80分、後半2科目合わせて120分、全問マークシート方式

国内旅行業務取扱管理者試験と同じ試験範囲であっても問題作成者や問題内容は異なります。

試験科目

旅行業法及びこれに基づく命令(100点満点)
旅行業約款、運送約款及び宿泊約款(100点満点):標準旅行業約款が約80点、各種約款が約20点。
国内旅行実務(100点満点):JR・国内主要航空会社・旅館などの運賃料金計算が約60点、国内観光地理が約40点。
海外旅行実務(200点満点):国際航空運賃計算、出入国管理法令、出入国に関する実務、海外観光地理、旅行外国語(英語)。配点は各40点。

国内旅行業務取扱管理者試験に合格している者は「旅行業法令」「国内旅行実務」の2科目の受験が免除されます。また、前年の総合旅行業務取扱管理者試験で不合格になった者のうち、「国内旅行業務」「海外旅行業務」の合格点を満たしていれば、その科目のみが免除になります。

「一般社団法人日本旅行業協会」のホームページには、過去5年分の過去問題とその解答が閲覧できるようになっていますので、自己学習用に活用すると良いでしょう。

地域限定旅行業務取扱管理者試験

観光庁9月に実施しています。
国内旅行業務取扱管理者試験と同様に、規定によって禁止されていなければ誰でも受験することができます。

受験料は5,500円

すべての科目で満点の60%以上の得点を取れば合格となっています。

試験時間は120分で、全問マークシート方式

試験科目

旅行業法及びこれに基づく命令(100点満点)
旅行業約款、運送約款及び宿泊約款(96点満点):標準旅行業約款(80点)、各種約款(16点)
国内旅行実務(44点満点):JR・貸切バス・フェリー・旅館の運賃料金計算。

地域限定旅行業務取扱管理者試験では、試験科目の一部免除はありません。

>>> 旅行業務取扱管理者試験の通信講座

気になる難易度、合格率は?

国内旅行実務の観光地理の分野は、観光地、各地の年中行事など範囲が広く、配点で大きな割合を占めるため最も難易度が高いと言われています。

また、JRきっぷの団体料金計算、国際航空券の料金計算も難易度が高いとされています。

国内旅行業務取扱管理者と総合旅行業務取扱管理者の2つの試験は試験範囲が重なる部分が多いため同じ年で両方合格することも可能です。

国内旅行業務取扱管理者試験合格率

※Wikipediaより引用

総合旅行業務取扱管理者試験合格率

※Wikipediaより引用

過去問は絶対チェック!独学必勝の秘訣

専門学校などの教育機関へ通わないで勉強する場合は、通信講がおすすめです。

実績や内容面で考えると「ユーキャン」がオススメですよ!

「ユーキャン」の講座は、旅行業の勉強が初めての方でもわかりやすいように作られていて、受講者の8割が初学者というデータもあります。

また、「国内旅行業務取扱管理者」と「総合旅行業務取扱管理者」のどちらの資格を狙うのかによってテキストも分かれているので、国内の資格だけ取れればいいのに、海外の分野も勉強させられるといったこともありません。

すでに国内旅行業務取扱管理者の資格は持っていて、総合旅行業務取扱管理者試験の合格を目指すという方向けのコースもあります。

通信講座は、わからないときにいつでも聞けるという環境が整えられているので、わざわざ学校へ通うことを考えれば、自宅で空いている時間に学習ができる通信講座の方が便利ですね。

<無料>ユーキャン旅行業務取扱管理者試験講座の資料

旅行業務取扱管理者の就職事情

国内旅行業務取扱管理者試験の受験者は、大学生などの学生が大半で、総合旅行業務取扱管理者試験の受験者は、旅行業など実務に従事する人が大半を占めているというデータがあります。

新卒で旅行業界への就職を考えるのなら、学生のうちに国内旅行業務取扱管理者の資格取得することは、内定獲得に向けて大きな一歩と言えるでしょう。

 

旅行会社は、営業所ごとに1名以上の旅行業務取扱管理者を選任することが法律で定められており、有資格者は旅行会社にとって必要不可欠な存在です。有資格者が居なければ営業ができないわけですので、関連企業からのニーズは高いと言えます。

また、資格を取得することで旅行業界への就職・転職はもちろんのこと、プライベートの旅行や観光などでも、その幅広い知識を役立てることができるようになります。

資格は一度取得すれば、生涯有効なので、大きな財産となることでしょう。

旅行業務取扱管理者は、旅の企画立案や取引・実施にまつわる幅広い業務を扱うことができます。

旅を総合的にプロデュースし、お客様に旅の感動と喜びを提供できる資格なので、旅行業界で働く人にとって一つの目標となる資格であることは間違いありません。

 

有資格者は、「旅行業界に強い志望があり、具体的に努力をした証もある」と評価され、就職活動の際に好印象を与えることができます。他の就活生より一歩前へ出ることが可能です!

旅行業務取扱管理者の仕事とは

  • 旅行者に対して取引条件を説明する
  • 旅行者に対して適切な書面を交付する
  • 適切な広告を実施する
  • 旅行に関する苦情を処理する
  • 料金の掲示
  • 旅行に関する計画の作成
  • 旅行業約款の掲示及び据え置き
  • 旅程管理措置
  • 契約内容に関する明確な記録または関係書類の保管
  • 前述のほか、必要な事項として観光庁長官が定める事項

旅行業務取扱管理者の定期研修制度

毎年春ごろ、旅行業者等の業務に従事している方、あるいは規定の条件を満たす方を対象に、全国旅行業協会と日本旅行業協会はそれぞれ研修を行っています。

どちらの研修でも4日間(全国旅行業協会は2日間)の講義を終えた後、後日行われる修了テストに合格しなければ修了したことにはなりません。

 

全国旅行業協会主催の研修をすべて修了すると「国内」試験を受験する際に国内旅行実務科目が免除となり、日本旅行業協会主催の研修をすべて修了すると「総合」試験を受験する際に国内旅行実務と海外旅行実務の科目が免除となります。

 

しかし、修了に必要な修了テストの問題は、これら免除となる科目の問題を解くためのスキルが必要になってきますので、ただ参加して講義を受けるだけという簡単なものではありません。

旅行業務取扱管理者の資格は、国家資格の中では取得も中程度レベルに難しいですが、取得した後の更新も続けていかなければ資格を喪失してしまいますので、絶えず情報をアップデートして内容を理解しておかないといけませんね。

> 旅行業務取扱管理者試験合格の最短ルート